「企業内アントレプレナーシップ(起業家)」について(安部)

最近、大学などでアントレプレナーシップ(起業家理論)の講座を担当させて頂くことがあります。

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アントレプレナーシップ講座では、TIMMONモデルを活用し、アントレプレナーシップ3要素として解説していきます。
(1)事業機会の発見 : どんな満たされないニーズ、チャンスがあるか など。
(2)リソース : どのように経営資源(ヒト・モノ・カネ・ノウハウなど)を調達するか。
(3)アントレプレナー&チーム : いかに戦略性、情熱あふれる、実行力のある起業家&チームを作るか

起業家というと、例えばGOOGLE、FACEBOOK,楽天やサイボウズのような“独立をして自ら会社を起こして事業を行う”というイメージがあります。しかしながら、これは企業内の事業創造においてもまったく同様であると思います。

イオングループの小型スーパー「まいばすけっと」も、社内メンバーが、高齢化や都心回帰で近くで安く買い物をしたい人に対する事業機会を発見し、それを事業化していったものです。2005年に一号店をスタートし、現在では500店近くにまで成長しています。それを見たほかの社員も、「自分もやりたい」と他の事業を提言・実施してきているそうです。このように企業の大きな目的の一つは、事業を創造することです。

かつては、独立してベンチャー企業を立ち上げることが着目されていましたが、最近は、米国でもスタートUP 4.0といい、1.0(孤独な革新者)、2.0(企業内研究所)、3.0(ベンチャーキャピタルが支援するスタートアップ企業)から、4.0(企業内カタリスト:触媒)の時代とも言われています。企業内カタリストとは、触媒のような役割を担うリーダー、メンバーで、企業内において事業創造を刺激する人たちです。事業構造をハードからソリューションプロバイダーへ変革しイノベーションを加速させているIBMや、次々に新規サービスを生み出すGOOGLEなどがその事例です。

企業での事業創造においても、市場の変化を敏感に感じとり、見つめ(1)事業機会を見出す、これは独立したアントレプレナーと全く同じです。
そして(2)リソースを調達する。これはリソース“0”からスタートする独立した起業家に比べ、社内起業家は、組織のヒト、モノ、カネ、ノウハウなどを調達できるため、調達が容易であり、またより大きなリソースを動かすことでより大きな社会的影響のある事業を展開できます。これは企業内アントレプレナーの大きな強みです。(3)のアントレプレナー&チームの育成が最大の課題かもしれません。

成功する起業家の中には、特に立ち上げ期、24時間365日、事業に打ち込むこともあります。しかしながら、これは彼らにとって苦痛ではなく、フローな状態(没頭し、打ち込み、充実感、幸福感を感じている状態)であることがよくあります。

企業内起業家(アントレプレナー)の育成のためには、

1.アントレプレナーシップの基礎教育を行う(アントレのいろはを押さえる)
2.可能な限り自由度を与え、自ら果敢に挑戦させる。ヒト・モノ・カネをまかせる。
3.挑戦に応じたリターンと、仮に失敗した場合にも再挑戦できる、しくみ・風土を作る

ことが重要であると思います。

日本でも今後、独立したアントレプレナーとともに、企業内アントレプレナーが次々と新たな事業創造を行えるよう、微力ながら「起業家教育」の面で貢献していければと思います。
(記: EQパートナーズ代表 安部哲也)

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