在宅勤務の課題を解決する4つのE

EQパートナーズ代表の安部哲也です。

富士通の在宅勤務制度、ユニリーバのWAA(Working from
Anywhere and Anytime) 等をはじめ、各企業における在宅勤務や
フレキシブル勤務の運用が進んでいます。

 在宅勤務・フレキシブル勤務には、
・通勤時間とストレスの削減
・多様な働き方ができる
・多様な人材の採用、雇用の継続
・コスト削減
など、様々なメリットがあります。

 反面、リーダーシップの観点から、以下のような課題が挙げら
れます。

部下にとっての課題:
・同僚、上司との接触が少なくなり、孤独感を感じることがある
・若手社員、経験の少ない社員が、上司や先輩からのOJT・指導
 を受ける機会が減る
・メールなどでの一方的な指示が増え、モチベーションが上がら
 ないこともある
・仕事のメリハリがつけにくい  など

上司にとっての課題:
・部下に会う機会、時間が減り、チームマネジメントが難しくなる
・部下への指示が伝わりにくくなる
・部下育成の機会が減る  など

 上記のメリットを生かしながらデメリットを減らす方法の1つと
して「リモートリーダーシップ」の活用があります。
 リモートリーダーシップとは、もともと国土が広く、たとえば
東海岸と西海岸などと遠隔地どうしでビジネスを行っていた米国で
考えられたものです。
 ここでは、リモートリーダーシップの3Eモデルをご紹介します。
1)Engagement: 信頼関係の構築
2)Empowerment:仕事の権限移譲
3)Evaluation:評価とフィードバック

 1)については、日ごろからの信頼関係の構築はもちろん、直接
会う機会を設定し、情報共有や意思疎通を計画的に行います。
 2)と3)は日本企業でも特に課題となっているものです。
2)権限移譲は、ヨコの役割分担とタテの権限移譲を明確にしていく
必要があります。ジョブ・ディスクリプションなども参考にすると
よいでしょう。3)については、同じ場所で仕事をしている場合以上
に評価やフィードバックのタイミングを多くし、明確・具体的に事実
ベースで行うことが必要となります。

 さらに、もう一つのEとして、Educationがあります。
 同じ場所にいないと、どうしてもOJTを中心とした育成が不足して
きます。在宅勤務、遠隔地勤務を行いつつも、週に1回もしくは月に
数回は集合し、情報共通、意思疎通、そして育成の機会を設けるべき
でしょう。

(EQパートナーズ代表・立教大学大学院特任教授 安部哲也)

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