【コラム】リーダーシップのトレンドは?(by安部哲也)

 企業での経営幹部研修、階層研修や大学院のリーダーシップ論の講義などにおいて、下記のような質問を受けることがあります。

「どのようなリーダーシップが最近のトレンドですか?」
「私の状況では、会社・組織にはどのようなリーダーシップスタイルが適しますか?」

 まず、リーダーシップにおいて、「唯一このリーダーシップスタイルが正しい」というものはありません。リーダーの置かれている会社・組織、チームそしてビジネス環境によって、最適のリーダーシップは変わってくるからです。
 基本は「条件適合型リーダーシップ」の考え方で、メンバーの能力・経験・意欲などの状況やビジネスの状況に応じて取るべきリーダーシップを選ぶことが効果的です。
 例えば、メンバーの能力・経験・意欲がまだ低い時には、細かく具体的な指示をしていく“指示型リーダーシップ”を。

 メンバーの能力・経験・意欲が高くなるに従いメンバーの状況に応じてサポートを行う“支援型リーダーシップ”、“(意思決定への)参加型リーダーシップ”に変えていく。

 そしてメンバーの能力・経験・意欲が高い場合は、目標を設定し、やり方などはメンバーに任せていく“目標設定型リーダーシップ”をとっていくことが効果的です。

 その上で、置かれている経営やビジネスの状況に応じて、さらに具体的なリーダーシップスタイルをとっていくことがポイントです。これを「リーダーシップ・コンセプト理論」といいます。いくつかのリーダーシップのスタイルがありますが、それぞれのメリットとデメリットなどをおさえておくと参考になると思われます。

 例えば、会社・組織の変革を行いたいときは、リーダーのカリスマ性でリードする“カリスマ型リーダーシップ”や、変革のためのビジョン・戦略、プロセスなどを変えていく“変革型リーダーシップ”を。
 チームワークを重視したり、メンバーのモチベーションを高めたい時などは、メンバーの気持ちにアプローチしていく“EQ型リーダーシップ”もしくは、リーダーが中立的なファシリテーターのようにメンバーのアイデアや考え方を引き出していく“ファシリテーション型リーダーシップ”。
 現場力やメンバーの満足度、顧客満足度を高めていきたいときは、リーダーがサーバント(召使い)のようにメンバーをサポートしていく“サーバント型リーダーシップ”など。

 このようにビジネスの状況に応じて、効果的なリーダーシップスタイルを選択・活用していくことがポイントです。

 また自分1人では最適なリーダーシップをとれない場合は、他のメンバーとリーダーシップを分担、共同で行う“コ・リーダーシップ(共同リーダーシップ)”という手法もあります。

 それぞれのリーダーシップスタイルにはメリット・デメリット、適する状況や場面などがあります。
 東レ経営研究所が発行する「産業と経営の情報誌 経営センサー」2016年6月号掲載の「リーダーシップ理論の流れとリーダーシップの実践的開発手法」という記事の中で詳しく述べさせていただいておりますので、よろしければご参考ください。
http://www.tbr.co.jp/books/sensor/sen_183.html
http://www.tbr.co.jp/pdf/sensor/sen_183_03.pdf
 2016年8月
 EQパートナーズ株式会社 代表取締役
 立教大学大学院 ビジネスデザイン研究科(MBA) 特任教授 安部哲也

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