【コラム】女性と男性のリーダーシップは違うのか?

 最近、企業の女性管理者・管理者候補など向けリーダーシップ研修
を担当させて頂くことが増えてきました。

 私は大学院ビジネススクールでリーダーシップ論を担当しています
ので、企業経営幹部、次世代リーダー、部課長、主任層などに向けた
リーダーシップ研修を多く担当させて頂いています。日系企業の場合、
特に幹部層では、受講者の多く(時には全員)が男性となります。

 ところが女性向けリーダーシップ研修では、講師の私以外は受講者
全員が女性なので、まるで電車の女性専用車両に一人男性が紛れ込ん
でしまったような感覚になります。

 そこで「男性のリーダーシップと女性のリーダーシップは同じか、
違うか」という点に関して私の見解を述べてみたいと思います。

 まず私自身の経験ですが、大手メーカーで香港の駐在員をしていた
とき、男性と女性の香港人の部下がいました。私がいた会社の香港事
務所では、比較すると、女性のほうが男性よりも業績を上げ、リーダ
ーシップを発揮し、また、昇進していきました。その後約10年ほど
たってその会社の香港事務所を訪問したところ、私が当時採用した、
香港や日本の大学の新卒社員として入社した複数名の女性社員が部長
や次長になっており、男性社員はその部下として働いていたり、退職
したりという状況でした。

 香港では外国人のメイドを雇う家庭が多いため、女性は結婚しても
また出産しても、出産前後の数か月間は出産休暇を取りますが、それ
以外の働き方は男性とほとんど変わりありません。男性も女性も、日
本ほど男女差を意識した働き方やリーダーシップを考えてはいないよ
うです。
 私のいた会社では国際貿易業務を行なっていました。業務内容にも
よると思いますが、働く条件さえ整えれば、男女の差はあまり出ない
のではないかと感じました。

 最近は弊社でシンガポールをはじめとするアジアでもビジネスを行
なう機会を得ていますが、香港同様、男女によってリーダーシップの
取り方やビジネスのしかたが違うという差はあまり感じられません。

 アカデミックの世界では、主には
(1)男女ともにリーダーシップは基本的に同じである
(2)男性・女性ならではのリーダーシップスタイルがある
という2つの考え方があります。最近はどちらかというと(1)の考え方
をする学者が多くなり、私自身も基本的に(1)を支持しています。

 性別は同じでも、当然人それぞれに個性があります。男性だから、
女性だからと大括りに決めつけステレオタイプに判断するのではなく、
自分の個性を活かし、他者の個性を見てリーダーシップを発揮するこ
とが、ダイバーシティを活かしたリーダーシップであろうと考えます。
 また企業のダイバーシティ経営では、性別だけではなく、国籍、障が
いの有無など、さまざまな違いによるそれぞれのライフスタイルを知り、
違いを尊重し、その違いを最大限活かしていくといった、ダイバーシテ
ィ・リーダーシップが必要であると考えています。

(記:EQパートナーズ株式会社 代表・立教大学大学院 兼任講師 安部哲也)

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